事務の力(ジムノチカラ)

②ジムノチカラ

 

 

私は事務屋ですが

世の中ではまだまだ事務の地位は低いのが現状です。

 

ハローワークの求人をみても給料は下から数えたほうが早いです。

 

これはひとえに事務を「パソコンに入力するだけの人」だとか

「儲けを生まない部署だから」

と思ってる人が多いことが原因だと思います。

 

だからこそAIが発展したら無くなる部門として

よくやり玉に挙げられるわけです。

 

しかしながら会社は「法人」と呼ばれるように

法律によって人格を与えられた存在です。

会社は法律の後ろ盾があってこその存在です。

ですから普段あまり意識することはありませんが

会社の一挙手一投足全ての行動に事務作業というものが発生しています。

 

例えば営業マンが仕事を取ってきたという場合、

相手が会社の場合は契約書を交わすと思います。

売って契約書まで完璧に作成できるスーパー営業マンはあまりいないと思います。

売るだけの営業マンの裏には必ず事務方の存在があります。

また日頃取引する会社間では伝票というものが行き来してると思います。

請求書の発行も事務作業ですし、入金の確認も事務作業です。

 

法人を設立する際には登記というちょっぴり難しい事務作業が発生するので

多くの場合行政書士さんや司法書士さんに事務作業を依頼していると思います。

税金を納めるためには税法に則って経理を行わなければなりませんので

税理士さんにお願いしている会社は多いでしょうし

人を雇うには労働基準法に則って雇用しなければならないため

社会保険労務士さんにお願いしているところもあるでしょう。

 

また事務というのは法人という組織が効率よく動くための現場監督でもあります。

管理をするという作業には必ず事務作業が伴いますので

管理職という立場は事務処理能力によって大きく差が生じます。

日々の売り上げを速く正確に集計するのも事務作業ですし

従業員の行動を管理するのも事務作業です。

 

会社で個々の事務能力を上げることは

すなわち会社全体の能力を上げるということになります。

 

私が事務の力を意識したきっかけに、あるスーパー事務屋さんの存在があります。

そのスーパー事務屋さんが会社を大きく成長させるのを目の当たりにしました。

 

事務がAIに代わるというのは人がAIの指示に従って動く

システムが確立してからの話になると思います。

その世界はもう少し先になりそうなので

このジムノチカラのカテゴリーでは

私が今まで事務経験から得た事務についてのお話をします。

そのお話を通じて、事務の力の一端を感じつつ

会社の事務能力の向上に役立てて頂ければ幸いです。