労一の本質(社会保険労務士試験)

⑩社会保険労務士試験

 

 

労務管理その他労働に関する一般常識、略して「労一」

 

社会保険労務士試験(以下社労士試験)において最難関科目と言われ

過去幾多の社労士試験受験生を闇に葬ってきた試験科目です。

この科目のおかげで社労士試験が運ゲーと呼ばれているといっても過言ではありません。

 

そもそもなぜ労一が最難関科目になっているのか。

それは労一の性格を考えると答えが見えてきます。

 

社労士試験は昔は択一式+記述式の試験でした。

それが時代の流れとともに択一式+選択式へと移行する形になります。

そしてこの流れの中最後まで記述式の形を残したのが労一ということになります。

 

ではなぜ労一が最後まで選択式にならなかったのか?

 

 

 

それは試験サイドが労一を「実務を問う試験」と位置づけたかったからだと思います。

 

 

 

資格試験にはさまざまな試験方法があります。

例えば電気工事士などは試験科目に「実技試験」がありますし

司法試験は試験科目に「口述試験」があります。

そんな中で社労士試験は実務を問う試験方法を残しておきたかったにもかかわらず

残すことが難しい事情があり、仕方なく労一にその思いを込めた。

それが労一が難しい理由ではないかと思います。

このことは以前に「選択式試験の本質」で述べたことにもつながります

 

多くの受験生は資格学校に通って試験を受けることになると思います。

資格学校では法令については教えることができますが、

実務的な内容に踏み込むには時間がたりません。

ですから資格学校では取り扱わない範囲として労一で問題が出されてしまい、

結果多くの受験生が討ち死にし、運ゲーと呼ばれることになっているというわけです。

 

 

 

労一は実務である。

このことを前もって意識しておくとことによって

労一に対する対応が見えてくるのではないでしょうか。